院長のつぶやき

生きること?死ぬこと?
 6月に小学校で「お医者さんが語る命の話」という講演をした。校長先生の父親を在宅看取りしたご縁での依頼である。講演3か月前から準備のための苦悩の日々が始まった。 小学生という未知の生きものにどんな話をするか?判るようにどう話すか?ほんとに聞いてくれるのか?私がアナログ小学生だった昭和の頃と、今では何もが違う。携帯電話、ゲーム、ラインと最近はデジタル花盛りの時代だ。デジタルで個別主義の現代小学生の心にひびく話ができるのか?不安ばかりが先に立つ。
 当日、1年生から6年生の400名の児童を前に前半で「生きること?」後半で「死ぬこと?」について話した。講演中、説明文のスライドに低学年は私語でザワついたが、現場写真のスライドでは静まりかえり見入っていたのが印象的であった。 後日の感想文で電池にたとえた命が年齢とともに減っていくこと、歳をとると死ぬのが怖くなくなるという話が受けた様子だった。小学生への講演は、私にとっても貴重な経験となった。 2018.7

印象に残った講演会感想
 「生きること」「死ぬこと」を、教えてくれてありがとうございました。人間は、いつ死んでもおかしくないと思います。なので、今ある命を大切にし、生きていきます。私達は、まだまだバッテリーがあるので「楽しい人生」にするために使っていきます。ありがとうございました。 6年 海野くら
古古酒
 看取ったご家族から故人が残したお酒をお礼としていただくことがある。私もお酒が好きなので、ありがたくいただくこととなる。先日、数本の焼酎をご遺族が持参された。 どれも珍しい銘柄であった。家に帰って味見をしようと取り出すと、半数以上が開封され少し減っている。故人も少しずつ味見をして楽しんだようだ。献杯と思いつつ、私も楽しむ。 中に長期貯蔵古酒と記した泡盛があった。製造2004.8となっている。確かに瓶詰めされてから十数年経った古古酒であった。 2018.5
いいお医者さん
 11月に週刊朝日MOOKより「さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん」のタイトルで在宅医療の本が出版された。 在宅医療の解説と共に巻末に全国の在宅療養支援診療所とその実績が掲載されている。長崎市と長与町では、実績のある11の診療所が取り上げられている。 在宅患者数が多くて看取り件数が少ないと、老衰、認知症などの非がん患者を多く診ている診療所である。逆に在宅患者数が少なくて看取り件数が多いと末期がん患者を多く診ている診療所で、がん緩和ケアの実績があると言える。 中でも在宅緩和ケアの高い実績基準を満たした在宅緩和ケア充実診療所は、当院を含め長崎県では2診療所のみであった。今後もがん患者さん・ご家族に寄り添い、「いいお医者さん」と言ってもらえるように努力を続けたい。 2017.12

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ファーストペンギン
 前回のNHK朝ドラ「朝がきた」でファーストペンギンの話が何度か話題になった。
ファーストペンギンとは、荒海に群れの中から1番に飛び込む勇気あるペンギンのことである。荒海には、シャチなどどんな危険が待ち受けているか判らない。ファーストペンギンは、後進のために犠牲を惜しまない覚悟なのである。
 私も、平成5年に長崎で初めて麻酔科ペインクリニック(痛みの外来)を開設した。数年後、患者さんの要望でいち早く在宅緩和ケアも開始した。平成20年には、第1回長崎県緩和ケア研修会を修了(長崎第0003号)、年々在宅看取り数も増えていった。今年4月の医療改正で当院は、在宅緩和ケア充実診療所(在緩診実第1号)に認定された。今後も患者さんのために荒海の医療業界にチャレンジするファーストペンギンでありたいと思っている。    2016.5
「お医者さんが語る終活」
  10月末日、市民健康講座で「お医者さんの語る終活」という講演をした。会場は、適齢期の女性中心に満席で240名余りの参加者であった。医者は、本来命を助けるのが使命であるが、最近は高齢者の急速な増加で終末期医療が注目されている。講演の要旨は、「老いていかに生きるか?」「病いていかに生きるか?」である。その中で良い死の条件として、①人生に悔いがないこと②家族・友人関係が良好であること③穏やかな最期であること④家族の看取りに悔いがないことの4条件を示した。医療者にとって、③④のケアは可能であるが、①②は自己責任なのである。生と死は隣り合わせであり、我々はその間の奇跡の時間を生きている。あなたは、悔いなく人生を生きて来ただろうか?残された時間を今日も悔いなく生きよう!    2015.11
「最後は、我が家で!」
  8月末、第23回日本ホスピス・在宅ケア研究会(横浜)で講演してきました。 「がん末期患者さんの在宅移行のタイミング(家に帰すべき時は、いつなのか?)」という演題です。十数年の在宅ホスピス経験から、「も少し早く家に帰っていたら、より自分らしい楽な生活ができたのでは?」と、考える症例が多いという思いからでした。 2013-14年の当院在宅看取り症例54名を、 在宅療養移行時の病状を「トイレ歩行可能」「ほぼベッド上生活であるが経口摂取可能」「重症 症状あり」の3グループに分け、平均在宅療養期間を計算しました。 結果は、トイレ歩行可能群は平均4.5ヶ月、ベッド上群は平均1.4ヶ月、重症群は平均10日間の在宅療養期間でした。  これらより、その人らしい尊厳ある最期の生活をするためには、予後3ヶ月で在宅移行準備を整え、少なくとも通院困難となる予後2ヶ月時点までに在宅移行することが望ましい事を示しました。 また、その判断には早期からの緩和ケアを担うべき病院主治医の総合的コーディネイト能力が重要と言及しました。 病院主治医と在宅医の適切な連携で、多くのがん患者さんがご家族と少しでも長く自分らしい最期の生活ができることを祈っています。    2015.9
「おみおくりの作法」
  昨日、セントラルで「おみおくりの作法」という英国映画を観ました。 身元不明孤独死の処理葬儀をするまじめな地区の中年男性民生委員が主人公です。 独身で家に帰ると質素な食事をして、お世話した人々の写真をアルバムに貼るのです。 合理化で解雇されることとなるのですが、最後の受け持ち症例で元家族、娘、戦友などを探し当て、立派な葬儀をあげてあげます。主人公も参列予定でしたが、その前日バスにはねられ死亡してしまいます。 自身は、身寄りも無く参列者もない無縁墓地に埋葬されてしまうのです。 そこに今までお世話した人々の幽霊が一人ずつ現れ、100人近くもの故人が墓を囲み民生委員の死を悼むのがラストシーンでした。 私も死んだときは、大勢の見送った人々が迎えに来てくれると思うと、涙が止まりませんでした。一度、交通事故でも死にかけましたし・・・・・。    2015.4
「オレ流在宅医療」
 2013.7 日本ホスピス・在宅ケア研究会長崎大会が開催された。 全国的に在宅医療で有名な先生の講演の裏番組として、地元在宅医で「オレ流在宅医療」の講演が企画された。 講演を前に、志を同じくする在宅医(中尾・詫摩・行成)が相談し、在宅医療現場の写真のみのスライドショーとすること、打ち合わせなしのライブトークでの講演とすることを決めた。 当日、少人数の聴衆を予想していたが、会場の爆笑に誘われ、徐々に聴衆が増え会場は満員御礼状態となった。 講演後、予想外の好評に驚いたのは当事者自身であった。全国の参加者からも、「ぜひ当地でもオレ流講演を!」とオファーを多数受けることとなった。 写真のみのユニークなライブ講演スタイルが受けたのだろう。 その場限りのことと思っていたが、現在まで、金沢、伊万里、姫路など県外も含め数回の「オレ流」講演をすることとなってしまった。 同じスタイルの講演ではあるが、写真は毎回異なり打ち合わせもないので、どこに着地するか当事者さえ判らない。 「現場の真実」を伝える目的ではあるが、実は毎回、ハラハラ・ドキドキの講演なのである。 (次回は、3月24日の大村講演)     2015.2

休診のお知らせ

9月より土曜日も休診とします。

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2018年11月23日、

第6回在宅ホスピス感謝祭

を開催します!

 

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毎月第2第4土曜日 16時

★がん友集会

  

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